案内文章

高度成長期に突入した1960年代は、地方私鉄の廃線が次々と続いた10年間であった
「終焉の地方私鉄」を全国に追い求め、
空腹と闘った旅で撮り溜めたネガ。
そんなネガを掘り起し、地方私鉄の1960年代
回想してみました。

2011年9月16日金曜日

花巻電鉄 中根古の朝

また花巻電鉄に戻り、石神を過ぎて次の中根古まで行ってみます。

熊野 - 中根古  1966.3.4  
朝の日が昇った中根古の朝はすがすがしく、雑木林の脇を流れるたんぼの小川の水があまりに気持ち良さそうで足を小川に入れて電車が来るのを狙った。


熊野 - 中根古

田圃の小川は軌道沿いに流れ、小川と軌道の間の電柱に中根古と表示されたところが停留場であった。
朝の日が広い道路に長い影を落とし、道路には車やオートバイが数台走るだけでひっそりとし、朝のラッシュ時を感じさせるのは客車を牽いて花巻へ向かう満員電車くらいであった。 軌道が廃線になって道路が奇麗に舗装され車社会になったのは、この後ほんの数年だったのだろう。

のどかな中根古の朝の光景であった。この辺りを東北自動車道がまたぎ、近くに花巻南ICが開通したのは20年後の1986年であった。

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